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敬語「お」と「ご」のおルールをご見せしよう!

皆様、はようございます。今日は日本は全国的に雨が降っていますが、昨日は月様がキレイでしたね。覧になりました?ってなことで、今日の日本語のテーマは敬語の「」と「」の使い分け。そのルールと約束を語りいたします。

  • どのとき「」で、どのとき「」なの?
  • どんなときはつけちゃNGなの?

そのあたりについて、では。レッツ・スタート!

 「お」と「ご」使い分けのルール

 基本はずばり!これである。

 お + 和語   + 漢語

お子さん

お名前

お怒り

お兄さん・お姉さん

お書きください。

ご子息

ご氏名

ご立腹

ご兄弟

ご記入ください。

 

ざっくりなおさらい

和語)日本に昔からあることば。訓読みのもの。

漢語)中国から入ってきたことば。音読みのもの。

◉関連記事◉

和語・漢語・外来語。外国人にはどれが簡単か? - ¡ 世界にふらりラフに生かせ !

 

例外のない規則はない

  • 和語系の例外 おゆっくり→ごゆっくり
    発音がしにくい。また促音(小さい「っ」)が入っていて響きが漢語的だから、本来なら「お」だが「ご」になっている。

  • 漢語系の例外 お加減・お時間・お食事など
    親しみやすい日常語は「お」になりやすいようだ。
    また「ご加減」は言いにくいし、ご時間は「五時間」と混同しやすい。そういったことも関係していると思う。

  • 話し言葉では「お」書き言葉では「ご」が使われていると思われるもの
    お相伴・ご相伴
    お誕生・ご誕生
    お返事・ご返事

また年配だと「ご」を使っているけど最近の傾向は「お」なもの、女性は「お」男性は「ご」を選ぶ傾向があるもの…など年齢・性別によって若干の違いもある場合がある。そもそも言葉は「生きている」。良くも悪くも「成長し、変化する」ので、こっちが絶対正しいと言いきれるものではない。

そこでザックリと和語は「お」、漢語は「ご」が基本。これでよし!

 

「お」や「ご」をつけるとヘンな場合

外来語(カタカナ言葉)

最初の文でいうとおテーマ、ごルールである。

それでいくとおビールおコーヒーもやめておいたほうが賢明である。おフランスはさすがに言う人はもういないと思うが。このへんの言葉を聞くと気持ち悪いって人がいるが、多分無意識に外来語に「お」がついていることに対して違和感があるのではないだろうか。

 

ちなみにおビールなんかの仲間でお料理、お酒、お大根、お庭…などの単にことばを上品に丁寧にする言葉を「美化語」といって、「丁寧語」「謙譲語」とは微妙に仲間分けが別なのだが、それこそそんなことは実際にはどーでもいいことなので、今回はここには深入りをしないことにする。

いや!それも知りたい!という方は(←これが美化語)

美化語と尊敬語の区別 - 国語 解決済 | 教えて!goo

 

固有名詞など

例文の日本(まあこれは次に言う自分のこと、という部分でもNGだ)。さっきのおフランスと同様におかしい!

東京に行ってきます」「はてなブログで書いてます!だってアメーバさんはなんかガチャガチャ画面がうるさく感じたので…」「おトランプ氏はどうなるのか?」…やっぱり確かにヘンである。

例外は「おゆきさん」「おケイ」など女性の名前を呼ぶときくらいか。これは慣例になっているので違和感はない。でも「お里緒奈さん」など最近のキラキラネーム系にはそぐわないな。やっぱり時代劇からせいぜい昭和な世界なのか。まあよい。

 

この外来語に固有名詞。この二つにつかない理由を考えるに、下手につけるともとの名前がわからなくなるからではないかと思う。

オランダ→ランダという国に「お」がついてる?

ごくう(悟空)→音だけ聞くと空と言う名に「ご」がついてる?

紛らわしい!ヤメヤメ!と言うことだろう。

 

自分の動作やものごと

最初の文だとお語りいたします、これこれ。自分の行為やものには基本「お」だの「ご」だのをつけないのである。

❌「私のお母さんは…お祖父さんは…ご兄弟は…」

⭕「私の母は…祖父は…兄弟は…」

❌「私は夕べご本をお読みになりました。」

⭕「貴方のその本、もう読みになりました?」

 

とはいえ、相手にむやみやたらと付ければいいってモンじゃない。付け過ぎはくどいし、二重敬語ってやつで文法的にもNGなことが多い。やりすぎないように。

❌「先生がお越しになられました。」

⭕「先生がお越しになりました。」

❌「ご質問をお承りました。」

⭕「ご質問を承りました / お受けしました。」

 

自然現象

例文だと雨。ではこんなのはどう?

「昨日お雪が降りました。」

さっきの固有名詞じゃないけど、空から「お雪さん」が降ってくる映像を思い浮かべるのはアタシだけでしょうか? 

「明日はお風が強いでしょう。」なんてのも「お風邪」のほうを連想しちゃうね。ということで自然現象にはつけない。

 

良くないもの

自然現象で天災系なんてもってのほか!

お地震、おカミナリ、お火事、おやじ

ついていいのはオヤジだけ!

そのほかお泥棒、ご痴漢、ご脱税、お賄賂…やはりヘン。ということで「お立ちしょ◯べん」は言葉的にヘン=良くないことということです。ソコんところよろしく!

 

公共の施設など

お駅、お道、ご道路、ご公民館、ご区役所、お小学校…

確かに。これ、お役所って言っちゃうと逆に丁寧より皮肉になってしまうのが面白い。お受験なんてのも一緒だね。慇懃無礼って、まさにこーいうことね。

慇懃無礼
【読み】 いんぎんぶれい
【意味】 慇懃無礼とは、表面上だけは丁寧だが、内心は尊大で相手を見下しているさま。また、言葉や態度が丁寧すぎて、かえって失礼なこと。

慇懃無礼 - 故事ことわざ辞典 

 

「お」「あ」から始まることば

大家さん(❌ごおおうや、おおおや)

伯母さん(❌おおばさん、ごおばさん)

尼さん(❌おあまさん、ごあまさん)

❌お朝ご飯 でもお昼ご飯は⭕

とは言ってもやっぱり例外はある。愛嬌なんてのはお愛嬌、ご愛嬌どっちも言うし、「お相手しましょう」「お足元にご注意ください」などなど。まあ、基本的には「お」と「あ」の前はつきにくい、くらいで。

 

「お」や「ご」をつけないとヘンな場合 

つけないと意味が変わってしまうもの

おふくろ・おかず・おなか・お盆(行事の方)など

 

つけないと意味がわかりにくいもの

お化け、ご飯、お勝手、おしゃれ…など

おこた(こたつ)、おさつ(さつまいも)、おいた(いたずら)など、それをつけることで意味をなしている短縮系の言葉も取ることはできない。

 

特に女性は取ると乱暴に聞こえるもの

お金、お茶、お酒、お米、お塩…

短めの言葉で生活に結構密着している言葉が多い気がする。そんなに短くないけど「化粧」もつけないと乱暴だなー。つまり生活に密着、大事な言葉ってことだな。うん。

 

まとめ

  • 言葉を丁寧にしたり相手を敬ったりするときにつかう接頭語の「お」と「ご」。基本ルールは
    「お」+和語 「ご」+漢語
  • 「お」「ご」をつけるとヘンな場合とつけないとヘンな場合がある

 

最後に私がこの「お」「ご」問題に興味をもった逸話を語っておしまいにしよう。現在中二の甥っ子が幼稚園くらいのときのことである。

甥「今日はお月様がまんまるだね〜」

私「ほんとだね〜。この前はバナナだったよね〜」

甥「お日様は?バナナになるの?」

私「ううん、どうだろね〜。まぶしくってよく見えないからね〜」

甥「じゃあ、お地球様は?」

 

いいなあ、子どもって。

おしまい。←この「お」も取れないな~

 

 ◉今日の参考文献◉

問題な日本語―どこがおかしい?何がおかしい?  

丁寧語「お」と「ご」を使うものと使わないもの一覧表:敬語の使い方マニュアル

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