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イイカゲンがいい加減?【メキシコ事情2005夏日記】

※今週一週間は過去のメール焼き直し【海外生活】ネタを掲載中!※

 

Date: Wed, 12 Oct 2005 06:46:41 +0900 (JST)

Subject: イイカゲンがいい加減?

このメールはBCCで送信させていただいています。

みなさん、こんにちは。みゆまっしーです。

中略)さて、9月6日で切れる予定だった私の観光ビザは、まさにその期限の日になんとか一年滞在を許されるFM3というビザの申請にスッタモンダの末こぎつけることができて、まもなくこのビザが私の手中に入る予定です。

しかしメヒコのこと、手に入れるまでは安心できないのですが、この申請では日本大使館にまで出向いて一筆書いてもらったり、日本のCITIBANKに数回電話したり、その書類を実家から郵送してもらったりと、多くの人の協力と時間とお金をかけているので、手に入らないなんてことには間違ってもしたくないですね。イミュグレーション、ひとつしっかり頼むよ!!

 

まあ、お役所仕事は世界共通、どこもたらい回しにされるのが常ですが、メヒコの場合、いろいろなところで日本のようにシステマティックに動かなかったり、時間がみょ~にかかったり、人によって言うことが違ったり、一言でいえば「イイカゲン」なことが多いので、気が短い人には生きにくい国です。今回はそんなメキシコ・イイカゲン事情をいくつかご紹介しましょう。

 

 

1)スーパーの店員のイイカゲンさ

 例えば大きなスーパーで、ずっと欲しかったメーカー・型のジューサーミキサーを今まで見てきたなかでの底値で発見したときのこと。

あいにくブツはリボンが付いたディスプレイ品だけで使用説明書などは付いていないのだが、どうしてもソレが欲しい私に、店員は同じメーカーの型の違うものの説明書をコピーしてくれるという。

「そりゃあ、助かる。どーせ説明書なんて読みゃしないし、ミキサーなんてボタンを上げ下げするだけじゃん。いらないちゃあいらないが、保証書だのは必要だモンね」と思った私と同居人Aは、その店員のお兄さんによろしくお願いして、その家電コーナーでそのコピーを待つことに。

しかし待っても待っても彼は帰ってこない

その間他の家電をひやかしたり、おばさん店員の商品陳列を手伝ったりと時間を潰すも、いい加減待つことに飽きてきた私たちは彼を探し始めたのだった。

 

彼はいた。片手にはちゃんと説明書のコピーを持って。

しかしそれをメチャクチャに振り回しながら、いわゆるお客様サービスコーナー(保証書のスタンプを押してくれたり、荷物を預かったりしてくれるところ)のお姉ちゃんとなにやら熱く語り合っている(口説いてでもいるのだろうか)。

コピーしたんならさっさと持ってこいよ!

怒りのまなじりを上げ近づく私たちにも気づかずお姉ちゃんと語り続ける彼。私たちが語りかけたことで私たちの顔を見て、自分は何のためにここに来たか、今まで振り回していたその手の中のものが何だったかを思い出した彼は、なにやらゴチャゴチャいい訳を言いながらそのコピーを私たちに手渡したのだった・・・

 

 こんな調子でメキシコでは各種の店で非常に待たされることが多い。郵便局で一人に30分くらいかけていたり、布地屋の店員は頼んだ布のメートルを測りながら他の店員と雑談しているものだから途中で判らなくなって何回も測りなおしたり…。

 

やはり家電コーナーだが別のスーパーの話。やはり長い間待たされていた私たちは、あまりに暇だったのでそこら中の家電をいじくりまわして遊んでいたら、防犯カメラに怪しく写ったのだろう。モノモノしい格好をした警備員が二人飛んできてしまったこともある。

警備員さん、私たちより従業員の動向を監視してくれよ、彼らのほうがよっぽど怪しいよ。こっちは泥棒じゃないけど、奴らこそ給料泥棒だよ…と日本人の私は思わずにはいられないのだった…。

※ミキサーに罪はない。実にお利口&カッコいい。今は日本にいるよ! 

 

2)モノのイイカゲンさ

まあ、日本の商品開発力の偉大さは、NHK「プロジェクトX(中島みゆきがテーマソングを歌っているヤツ)」を見たりして日本にいるときから感心していたが、メキシコに来て痛感するはめに。

 

例えば食品包装用ラップどうせすぐ捨ててしまう超消耗品に開発を怠らない日本企業よ、万歳!!くるっと手首をヒネレばパリっと切れる。あの快感を当たり前と思っていた私を打ちのめしたメキシコ・ラップ。

そもそもこっちの人は電子レンジは一般化しているがラップを使わない。冷蔵庫にもふたをせず放り込んであるし、ラップしてチンすることで野菜を茹でるのと同じことができるよ、と教えたら感動してくれたほどである。

 

さて、ではメキシコラップはどんなものかというと、 

  1. 買ったその日に、手首クルっは利かないのでピーっと引っ張ったら、ラップは切れずにカッターの部分がピーっとはがれてきた。そこでラップはいつもはさみと一緒に使用するはめに。
  2. まあ他はたいてい思いっきり引っ張るとなんとかカッターで切れるがラップはくしゃくしゃである。

 


いわゆる粗悪品を俗語で日本では「ちゃっちい」と表現するように、メキシコの場合そういうものをチャファ(chafaという。そのチャファなもので溢れているメキシコだが私を日々苦しめているものをもう一つだけ紹介しよう。

それはミシンで使うボビン(たいていメタルかプラスチック製のミシンの下糸を巻く管)である。

     

裁縫に興味ない方も小学校なんかで一度くらいはミシンに触れたことがあり想像していただけると思うのだが、それに糸を巻きつけるのはたいていミシンの上方・右端に専用のはめ込む箇所があって、そこにボビンを入れ、糸を引っ掛けてペダルを踏めば、ダダダーっとモノの一分も掛からずに巻けてしまうものである。

通常は。日本ではっ!

 

それがメキシコではそういかない。

今までここメキシコで買ったボビンの約8割不良品である。はめ込む穴が小さく棒に差し込めない、管の幅が狭いためはめ込んでもそれを抑える留め金を下ろせない、抑えたところでうまく納まらず電源を入れると空回りするばかりで糸は巻けない…など理由はさまざまだが、ともかく日本では間違いなく出荷時に不良品としてハジカレているレベルである。

 

そこで下糸が無くなってしまったときの私はいつも溜息とともにある種の覚悟を強いられる。手首を回すなどストレッチをしコンディションを整え、そう、自力の人力でひたすらグルグルグルグル巻くのだ。この作業中のわびしさといったら…。


日本円にしたら実に一個4円というバカ安価格なのだが、労働力と時間と空しさはお金には変えられない。日本に次回帰国したときはボビンをしこたま購入するぞ!と固く誓い、しばらくは自力グルグル~を続ける覚悟のアタシなのだった。 

そんなこんなのチャファもの、イイカゲンもの天国のメキシコだが、消費者としてはありがたい面も確かにある。それは例えば著作権のイイカゲンさによる海賊版天国なんかがその一例だが、今回もかなり長くなってきたので、この話はまた次回に。

中略

以上、メキシコは首都メヒコのソチミルコからみゆまっしーでした。GRACIAS!(05,09,22)

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