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メキシコ全土に吹き荒れるマルチャン・ハリケーン!【メキシコ料理事情1】

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さて。火曜日のお題は【海外生活】だ。ここんところ毎週お届けしているアタシみゆまっしーの約10年前のメキシコ生活時代の友人宛BCCメールのコピペ記事。ちょっと今日は先週の記事から一気にほぼ一年後まで飛んでご飯ネタをご披露しよう。

 

いつもは臨場感を出すため、ほとんど原文を変えないんだけど、結構今回のはだねえ…大幅変更したから(長いのもあるけど、一番は別れた亭主がデバってる部分を切り刻んで風葬したから)。なんせ10年前。今はちょっとばかり事情が違うかも。その辺はまたアタシがアッチに行ったら再リサーチするね〜。では今日もヨロシクっ!
※で、再びメキシコ生活してるので追記あり(最終更新2017/5/26)

 

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Date: Mon, 21 Nov 2005 03:28:18 +0900 (JST)

Subject: メキシコ料理事情


このメールはBCCで送信しています。

(前略)さて、メキシコのニュースと言えば先日このメールの読者の一人である友人から、メキシコのこんな記事を読んだんだけど本当か!?というメールをいただいたので、今回はこの記事をタネに、この国の食べ物事情について私の独断と偏見に満ちたレポートをお送りいたします。

 

友人が読んだ記事というのは以下のサイトです(2016年現在削除された模様)

 

日本の即席ラーメン「マルちゃん」 メキシコで国家的人気

簡単にできる」意味の言葉にも
 【ロサンゼルス=岡田敏一】日本の即席ラーメン「マルちゃん」がメキシコで国家的規模の人気食品になり、メキシコの伝統料理が危機にひんしている-。
こんな記事を二十一日付の米ロサンゼルス・タイムズ紙が一面で紹介した。メキシコでは「マルちゃん」という単語が「簡単にできる」「すぐできる」という意味で使われるという。


 記事は「メキシコで昨年約十億食の即席ラーメンが売れた。一九九九年の約三倍で、うち『マルちゃん』は85%の市場占有率を誇る」と説明。人気の秘密を「メキシコの全労働者の約六割は平均日給が十三ドル(約千四百円)以下。しかし『マルちゃん』は約四十セント(約五十円)と手ごろで、簡単に作れ、冷 凍の必要もない」と分析している。


 一方、「『マルちゃん』は豆や米を使うメキシコの伝統料理に取って代わる勢いだ。われわれはメキシコの食文化を守らねばならない」(メキシコ文化芸術審議会のメンバー)という危機感に満ちた発言や肥満、糖尿病などを懸念する栄養士らの声も紹介している。


 「マルちゃん」ブランドを展開する東洋水産(本社・東京)は米現地法人「マルチャン・インク」を一九七二年、カリフォルニア州ロサンゼルス郊外に設立、北米、メキシコに出荷している。
 同社は「先日もメキシコの新聞が、審議を早々と打ち切った議会を『議会がマルちゃんした』と記事にした。いまや動詞として使われるようだ」と話している。
(産経新聞) - 10月22日15時5分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051022-00000029-san-int 

 

 

さて、まず言えるのはマルチャンはすごい浸透率でメキシコ社会にハビコっているのは事実だということ。ちなみに記事では85%と言っているが、まあほぼマルチャンの独占市場である。なんせ一般名詞はなく(あるのかもしれないが聞いたことはない)、マルチャン=即席カップめんのこと。いわゆるマジック=油性ペンみたいなもんである。

 

スーパーにはたいていうず高く積まれ、テレビからは「ほ~ら、マルチャンなら短い昼休みにタコス屋で人と競争したりしながら苦労して注文しなくてもすぐに食べられるよ~」という内容のコマーシャルが流れている(現在我が家にはテレビがないのでこれは一年前のネタ。最近は違うバージョンかもしれない)。

 

そうそう、私がメンバーになっているインターネットカフェのメニューにも、エスプレッソだのホットチョコレートだのがダダダーっと並んだ一番最後にmaruchan con limon y salsa 7pesos (マルチャン・レモンと赤いトマトとチリのソース付 7ペソ)とあるくらいだから、相当なモンである。また道端で食べている中高生もよく見かけ、この辺は日本と一緒だなあ、と笑えるといえば笑える。しかし、そう、まだまだ笑える程度のモンだと私は思う。マルチャン氾濫イコール即メキシコ料理の危機とは思えない。

 

 

今のところ人のうちに遊びに行った際マルチャンを出されたことは無く、すばらしいメキシコ料理にいつもありつけている。もちろんこれは日本でも人を家に招いた際「ようこそお越しくださいました。さあ、カップラーメンでも召し上がれ」なんてことはまずないのと同様、当然といえば当然である。

 

しかし例えばAの実家や兄弟の家、友人Cのおばあちゃんの家、働いていたプエルト・エスコンディードの銀ショップのオーナーの家の日々の食卓事情を見聞きする限り、彼らはほぼ毎日メキシコ伝統料理を食べている。日本の家庭でも日々はお母さんの手料理だが時にはピザを取ったりマクドナルドだのモスバーガーだのを買ってきたりするのと同様に、彼らのうちで宅配ピザやハンバーガーを食べたり食べているのを見かけたことはあっても、マルチャンはない!!マルチャンの買い置きを彼らのうちで発見したこともない!!のである。

 

※これは某メキシコ一家の正月メニュー

 

ただ一つこの記事を弁護するなら私の知っている家庭は、いわばみな常識的な中流家庭だということ。どの家の主婦も料理が好きできちんとした食生活を維持している。だから家事の嫌いな主婦の家庭だの思いっきり低収入の家庭だのの事情はわからない。

もしかしたら日本の大学生や独身男性が冷蔵庫にはビールくらいしかなく、もっぱら外食とカップラーメンの食生活、なんていうのと同様のことが一部で起こっているのかもしれない。

 

しかしメキシコの場合、外食はまずそこそこのお金持ちしかしない。普通の人は外で食べると言ったらレストランではなくせいぜい道端のタコス屋かメルカド(市場)の安食堂どまり。それも家で食べたほうが安上がりとめったにしない。そして私の知っている限りメキシコの女性は大多数がしっかり者の働き者で、市場で精力的に材料を仕入れ、基本的に時間のかかるものが多いメキシコ料理をコトコト煮込んだりしているのであるから、まあメキシコ料理は当分安泰だろう。

 

この記事はいわば日本でも添加物の多い安易な食品がはびこっている現在、きちんとした食生活を守りましょう、という喚起を促す記事が時々現れるのと同様のものと思う。ついでにいえばマルチャンが動詞で使われている例も私は聴いたことがないし周りの友人も知らないそうなので、例えあってもまだまだ一般化には遠いと言えよう。

 

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実はまだ続くんだが、長過ぎる!この頃日本語に飢えてたからな。

普段しゃべれない鬱憤を打ち込んでいたんだが…以下次号!

※で、最新情報。
2017年5月現在、すっかり息をひそめてしまったマルチャン。メインの特売などで目立つところにどどーーん!というのは、こっちへきて早4ヶ月。どこのスーパーでもまだ見たことがない。パスタ売り場の一画にひっそりこっそり棲息している…そんな感じだ。
やっぱり不買い運動にやられちゃったのかな〜?

後ね〜。メキシコの生活水準自体が10年前より上がってる気がする。週末とかレストランはどこも混んでる。平日もフツーに入ってる。外食が当たり前な感じだ。

とはいえ現在は北部の一都市だけの情報。この夏メキシコシティにも行くから、そこのスーパーもチェックしてきまっす!

 

きょうはおしまい!

※んで次号がコレ ↓